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仁田「大体、神田君があんなこと言うから僕にオタク疑惑がかかったんでしょ!?」
神田「だってオタクに見えるじゃんか。」
仁田「・・・至って普通に見えると思うんだけど・・・。」
神田「いやぁ、その丸刈りとぽっちゃりはオタクの証だよ。」
仁田「ちょっとした偏見じゃないか!丸刈りとぽっちゃりの人が皆オタク疑惑かかっちゃうよ!?」
神田「確かに!」
仁田「確かに!じゃないよ!まった・・・」
<まもなく入学式が始まります。皆さん着席してください。>
仁田の話を遮るようにアナウンスが流れた。
仁田と漫談(?)をしていた神田がいつの間にか上級生が集まり指定された席へ着席しているのに気付いた。
神田「いつの間に・・・ん?」
神田は2学年の席に座っていた菜之と目があった。
菜之は手を振ってきた。が、神田はそれを見て前に向いた。
菜之「なっ!無視するとは良い度胸ね~♪」
神田の後方から良からぬ殺意がちらついていたが気にしないようにした。
しばらくして再びアナウンスが流れて、パーティー会場(体育館内)は静寂に包まれた。
<只今より真聖天学園高等部の入学式を執り行います。一同起立、礼の学校の入学式とほぼ変わらず、始めの挨拶、来賓祝辞と何ともつまらない(コラ!)内容ばかりだった。
次は理事長挨拶だ。
神田(理事長挨拶か・・・たぶん、ハゲで太った汗をハンカチで拭いながら話してるおっさんなんだろうな。)
<続きまして理事長挨拶>
アナウンスが流れて理事長が壇上へと上がって行く音がした。
神田はその時、目を開けたまま眠るといった超技を繰り出していた。
足音が止まった。
神田(そろそろ礼する頃かな。)
ざわざわざわざわ・・・
神田(・・・んだ?騒がしいな?そんなに理事長が珍しいのか?)
神田は理事長が立っている方を見て驚愕した。
そこに立っていたのは女性だった。
長く艶のある黒髪に似合った和服、顔はまさに大和撫子と言わんばかりの美しさ、そして豊満と言うべき胸。すべてに置いて格の違いを見せつける(女子に)。
神田「まじかよ・・・。」
流石の神田も驚きを隠せない。神田の思ったハゲで太った汗をハンカチで拭いながら話をするおっさんではなかったのだ。
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