判決と決断

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露店売場が立ち並んでいた。 翔「こんなところに露店なんて珍しいね! ちょっと見て行こうか!」 美奈子「うん!」 翔「このミサンガいいね!お揃いで買おうよ!」 美奈子「一つで500円… 二つで800円だって! お得だよ!」 翔「そこに飛び付くか? 美奈子らしいや…(笑)」 美奈子「私赤がいい!」 全く翔の言葉を聞いていないのか、美奈子はそう答えた。 翔「情熱の赤なんだ!」 美奈子「情熱の時代は終わりました!ベッー…」 翔「えっー…そんなに早く終わったら、おばさんになっちゃうよ!」 美奈子「おばさんになったら私と別れる?」 翔「……… 別れない!」 美奈子「別れないんだ…」 翔「はい!おばぁさんになってもずっと一緒だよ!」 美奈子「何処かで聞いたフレーズだな… っていうか、翔は何色?」 翔「う…ん……… 青かな? 真っ青…って、事で… 全く意味ないけど…(苦笑)」 美奈子「はい!はい!」 翔「ミサンガ切れないかな…」 美奈子「何か願いごと?ってか、買ったばかりだし切れないしょっ…(汗)」 翔「無理やり切ったらだめなんだよね?」 美奈子「それはダメでしょうね?(笑)」 翔「美奈子と一緒になりた…」 翔は声にならないくらいの声でそう答えた。 美奈子「ん?聞こえないよ?何て言った?」 翔「もう、いいよ。」 翔はそのミサンガにありったけの願いを込めて携帯に結んだ。
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