第二章 祭~ギシキ~

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 この村を調べていて幾つかの気になる点を見つけた。  壱、雨鎮の義    古来より大雨による被害の多いこの村では、度々洪水に見舞われる。そのため雨(この村では神を意味する)を鎮めるために行われる儀式ではないかと思われる。また、この儀式がテルテル坊主の起源になっていると村の人々は言う。  弐、神魂命(かみつむぐみこと)    神に捧げられる者のことの総称だと言う。このような閉鎖的な村にはよく見られる、人柱などと同じで贄の役割を果たすと思われる。  参、鎮の巫女    雨鎮の儀において最も重要な役目を果たすと思われる。  肆、大雨乞い    儀式の失敗により起こる厄災。恐らくは儀式が失敗し、雨が止まないためにこの様な言い方をするのではないか?
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