side effect and sleep

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  バン!!  何かが割れた音。しかも鈍い音。  ベチャ!  僕の頬にドロリとトロミのある物質が付着した。それは…。  「いゃぁぁああぁぁぁぁ!!!! 頭がぁぁ!!」  シルビアの頭だった。イリアのマインド・コントロールのスピードにシルビアの脳が追いつかずにそのまま。  「あ…、あ…。…あ、るじ…様…。」  僕は主様に揺ら揺らと歩み寄る。そして懇願する。僕を此処から出してください。しかし主様は眼を閉じ切っていた。  真っ白な部屋に頭が破裂した屍一つ。立ったまま眼を閉じ、応答の無い人。そして僕…。  「ひゃ、ひゃ、ひゃ…、嗚呼ああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」  僕は叫んだ。真っ白な部屋は今まで僕の居場所だった。  「出せ!! 此処から!!」  今は、僕の牢獄だ。  
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