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「くふぅん…。」
「そうよ。私が言った通りに甘えれば良いのよ。なにも考えなくて良いの。」
薬はハルの心を麻痺させていく。
フライパンには黒焦げた物質が煙を上げていた。私はフライパンにかかっていた火を消し、ハルをリビングに連れていこうとした。
「あ…、首輪…して?」
「分かったわ。今日は何色かしら?」
中身の見えない袋から、私は首輪を探る。袋の中には様々な色の首輪があって、取り出した首輪の色によって虐め方が変わる。
「ハル。…これ。」
「…や…。」
「今日は黒ね。」
春は恐怖に歪んだ顔を見せる。その顔も私にとっては可愛いの。
「嫌だ…。…もう寝ようよぉ。」
「誰が首輪を所望したの? 貴方よね?」
私は少し強く言う。春は今にも泣き出しそうで震えている。それが私を掻き立てている事に気付かないのかしら?
「さあ、始めるわよ。早く首輪を着けなさい?」
「嫌だ! 黒は止めようよ! 下手したら死んじゃう!」
「死んでも構わないわ。死んでも愛してあげるから…。ね? 早く首輪を着けなさい。」
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