3.赤ちゃん

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「今度の手術」それは、6日後に迫っていました。   そして、その手術でケンタは命を落とすことになっているのです。   僕の、魂の鎌によって……     「そろそろ行かなくちゃ」   僕は精一杯の笑顔を作ってケンタに言いました。   「もう?」   ケンタは寂しそうな顔をしました。   「うん。お母さんに、りんご美味しかったって伝えて」   「また明日も来てくれるよね?」   ケンタが訊ねました。   「ぼく、待ってるから」   「うん、必ず来るよ。約束する」   僕がそう言うと、ケンタは右手の小指を立てて、僕の前に出しました。   「何?」   僕は驚きました。   「指切りしよう」   すると、ケンタは僕の右手を取って、小指に自分の小指を絡ませました。   「こうやって、嘘をつかないって誓うんだ。約束、守ってね!」   ケンタは微笑みました。   「分かったよ」     やがて、僕は青い青い空へ向かって飛び立っていきました。
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