日々

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破壊人格の教育もまた、実はものっそい大変でな。 椰絃は言わんけどな(苦笑   破壊人格の教育が困難な理由、その一。 破壊人格は常に、内部の人格を殺そうとしとる旨を治療者(椰絃)に告げて脅し続ける。 治療の中盤になるとそれは進行形や過去形になり、治療者をさらに揺さぶる。   破壊人格の教育が困難な理由、その二。 考えてもみ? 自分の親友達が進行形で苦しみ殺されとるて伝えられながら、絶対に揺らいだとこ見せたらあかんゆー状況。 それを、あいつはたった独りでやる。 まだ15ゆー幼さで。   破壊人格の教育が困難な理由、その三。 俺らの知り合いは、破壊人格を更正さすんに平均一年を費やす。 椰絃は半日でやりおる。 それは暗示文ゆー、強力な手段があるさかい。   暗示文で相手混乱さして、自我が揺らいだ時に初めて教育文に切り替える。 暗示文は下手したら、治療者(椰絃)の精神迄破壊する。 別に多重やない奴で、破壊人格みたいな奴やない相手の暗示文やったらそんなんならへん。 やけど、犯罪者予備軍ゆーか下手したら犯罪者になるよーな相手を更正さすんには、相当な精神力がいる。 上の奴も組み合わさっとるしな。   椰絃は、それも全部自分でやってまう。 辛いん承知で、仲間ん為に。 それであいつは何度も壊れた。 それでも止めん。 ダチの為に。
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