白兎との出会い

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もう日課になって居るであろう、アリスは静かな森で同人本を手に、 ポーカーフェイスを顔に張り付け、それを読んでいました。 アリスはポーカーフェイスを張り付けて居るだけで本当はハアハアのフウフウに息を荒くして今にも鼻血を吹き出しそうな勢いです。 本当はそこらを転げ回りたい程……、 アリスは今後この人の新刊をチェックしようと心に誓い読むペースを落しませんでした。 言わずとも分かると思いますがアリスはBL(男同士の恋愛)が大好物の腐女子(BLを好む腐った女)です。 BLが無いと生きていけません。 アリスは二次元は勿論のこと、三次元でも萌えれる本物の腐女子でした。 リアルに顔が脂ぎってるオジサンでも……、 走って汗だくになってしまいベタつく前髪を豪快にあげている美少年に変換すればアラ不思議!萌えてきちゃいます。 アリスはそうして萎える毎日を妄想で楽しく暮らしていました。 今日も大量のBL同人誌を読み終え胸の中は萌えでいっぱい! そんな幸せの中お家に帰ろうとした時…、 前方を可愛い白兎が大きい時計を持って慌てて走って行くのが見えました。 いつものアリスだったら白兎なんか目にも止めないのだけれど……、 その白兎が擬人化の(うさ耳健在の)ショタだから話は違う! アリスは美形も大好物だけれどショタも大好物…そう萌えだったのです! その上、獣耳なんか付いてたら腐女子の萌えパラメーターはMAX! アリスは白兎をモデルに同人誌を描きたい位にストライクなのでした。(正しくは描くつもりである)
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