キャンプ

22/27
前へ
/356ページ
次へ
そう言うと、魔物は巨大化した。力を解放したのだろう、元の二倍ほどの大きさになった。 そして走り出したかと思うと、たくさんに増えた。…いや、速すぎて残像が見えるのだ。これに翻弄され、翼はやられたのだ。 「くそっ、たくさんいてどれが本体か分からない…ぐはっ!」 うろたえている蒼空に魔物は襲いかかり、背中の方を怪我をした。 「ハハッ、これではお前は手を出せないだろう!力は持っているのに、もったいない。すぐに貰ってやるよ!」 そう言って魔物は何度も蒼空に襲いかかり、蒼空は身体が傷だらけになった。 「くそっ、どうすれば…」 「落ち着け蒼空、目ばかりに頼らずに身体全体で相手の動きを感じるんだ…」 意識が朦朧としている、蒼空にセイラは助言をした。 「身体全体で感じる…か。よしっ!」 そうすると、蒼空は目を瞑った。 「なんだあ!?潔く諦めたか?どうせお前は俺には勝てないからな! お望み通り、今すぐ息の根を止めてやるぜ!」 そうして魔物はトドメを刺しに横から首の方に飛び込み、切り裂こうとした。
/356ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1520人が本棚に入れています
本棚に追加