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そう言うと、魔物は巨大化した。力を解放したのだろう、元の二倍ほどの大きさになった。
そして走り出したかと思うと、たくさんに増えた。…いや、速すぎて残像が見えるのだ。これに翻弄され、翼はやられたのだ。
「くそっ、たくさんいてどれが本体か分からない…ぐはっ!」
うろたえている蒼空に魔物は襲いかかり、背中の方を怪我をした。
「ハハッ、これではお前は手を出せないだろう!力は持っているのに、もったいない。すぐに貰ってやるよ!」
そう言って魔物は何度も蒼空に襲いかかり、蒼空は身体が傷だらけになった。
「くそっ、どうすれば…」
「落ち着け蒼空、目ばかりに頼らずに身体全体で相手の動きを感じるんだ…」
意識が朦朧としている、蒼空にセイラは助言をした。
「身体全体で感じる…か。よしっ!」
そうすると、蒼空は目を瞑った。
「なんだあ!?潔く諦めたか?どうせお前は俺には勝てないからな!
お望み通り、今すぐ息の根を止めてやるぜ!」
そうして魔物はトドメを刺しに横から首の方に飛び込み、切り裂こうとした。
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