切り取られた空

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「それで僕はみんなと一緒に遊べるんだね」 4枚の翼を持つ子供が嬉しそうに言った。 「さて、これで歴史の勉強は終わりっ。外で遊んでおいで」 子供たちははしゃぎながら外へ飛び出していった。 -- 「…前から気になってたんですが、飛び方を教えてくれた少年はなんだったんですか?」 散らかった教室を片付けながら、助手の青年が尋ねてきた。 「その子が消えるときにね、一瞬だけど4枚の翼が見えたの。私より前に塔に住んでいた人じゃないかなぁ」 「無念の思いが…ってヤツですかね」 「私はね、空への強い想いが残っていたからだと思うの。あの窓からみる空は本当に綺麗だったもの…」 私はふと窓へと目を向けた。そよ風にカーテンが揺れ、優しい光が差し込んでいた。 +Fin+
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