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巣作り
突然
尋ねて来たアタシに
『お帰り』
と、アキラは迎えてくれた
『式が終わればここがミエの
家だからさ』
そういいながら
次の日
アタシの箸や茶碗
などを買い揃えてくれた
まるでツバメが
巣作りするように
一つ一つ
アタシを護ってくれようと
しているのがわかった
『このまま住んじゃいたい』
俯くアタシに
『ばーか、何から逃げているのか
知らないけど
そんなじゃウチの子に出来な
いよ』
『発つ鳥後を濁さずって言うだろ?
きっちり片付けてこいよ』
アキラの言葉が
胸に突き刺さり
抜けなかった
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