22人が本棚に入れています
本棚に追加
『ミエ~お願いあるんだよ~』
同僚のサヨが、猫撫で声で話し掛けてきた
『なによ、そんな声出して』
『今夜さあ、合コンあるんだけどメンツ足りなくて…お願いだよ~出てくれない?』
『はあっ?あんたアタシの立場解ってるよね』
おもむろに左手をサヨの目の前に差し出す
薬指には誕生石のガーネットの赤が輝いている
『同じ会社に婚約者のアキラが いるのに
んな事バレたら最悪でしょ』
『相手はみな会社関係じゃない し、早目にお開きにするから さあ~お願いっ』
終業時間ぎりぎりまで粘った
サヨに負けたアタシは
ため息をつきながら
一緒に会社を出た
最初のコメントを投稿しよう!