始まりの朝

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コンコン [ダイゴ] 「誰かね?」 [イツキ] 「イツキ・ツクガミ中尉です」 [ダイゴ] 「おお、来たか、入りたまえ」 [イツキ] 「失礼します」 機嫌良さそうな声がする、この人は色んな意味で俺を気に入っているので嫌な予感が高まる。 [ダイゴ] 「朝早くにすまんな、実は昨日の件についてなんだが…前々から考えていたのだが君が昨日よい返事をくれたので思ったより早く決まったよ」 大佐はとてもご機嫌だ。ハッキリ言って嫌な予感が当たってるとしか思えない。 [イツキ] 「あの~大佐」 [ダイゴ] 「どうした?」 [イツキ] 「申し訳ありませんが、昨日の酒が残っていて、上手く思い出せないんですが、昨日自分は何かしでかしてしまったでしょうか?」 [ダイゴ] 「覚えておらんのか? 昨日話した君の小隊への新人入隊の件についてだ」 [イツキ] 「そうでしたか、自分はてっきり大隊長に何かしてしまったのかと…って新人っ!?」 [ダイゴ] 「そうだ。 いい加減に新人を入れたらどうか?という話しになっただろうが?」 [イツキ] 「あ、いえ、申し訳ありませ、全く覚えてません」 [ダイゴ] 「仕方のないヤツだ。しかし既に決定してしまったしなぁ、元々君の小隊は他の隊より人数が少なかったしな♪それに適正検査は全員今年の最高レベルだ」 大佐はとても用意していた台詞の様に淡々と言うと1人で納得してしまった。 [イツキ] (はめられた?) そう思う以外どうしようもないくらい大佐は笑顔だった。 [ダイゴ] 「しかも、配属は今日からだ。新人入隊者は三名、既に基地に到着している。」 [イツキ] (完全にはめられた!!) 確かに我が隊は人数が少ない、普通のAVS隊は6人~8人だが我が第4隊は先週まで4名、現在は3名という状態だ。 我が第4隊の主な任務は遊撃や奇襲といった少数精鋭が望ましい部隊だったので問題はなかったが諦めるしかないようだ。 [ダイゴ] 「本日正午をもって第04AVS部隊に新人三名を配属する」
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