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この灰色の世界の中にあるのに、なんで星は輝いてるんだろう…
「そんな漕いでるとパンツ見えるぞ」
真っ暗な世界に音が響いた私はとっさにブランコを漕ぐのをやめてスカートを押さえた
隣のブランコに誰かが座った
私は隣に座ったのが誰か分からなくて目を細めてみてみた
「だれ?」
「さっき君が見てたバンドのギターなんだけど…」
彼は苦笑した
御化粧をとった彼は全くさっきとは別人で分からなかった
「TAKUくん…?」
フライヤーでみた名前を言ってみた
「そ、もしかして俺ら見るのはじめてだった?」
私はただ頷いて見せた
「そっかー…俺は君見るのはじめてじゃないんだけどね」
「…どうゆうこと?」
「初めてみたのはDOLLS…トールと黒蝶のみせな、二回目はバイク飛ばしてて見掛けて、三回目はCDショップ…そして今日」
彼は楽しそうに笑いながら言った
「すげぇな、なんで一方的に見てたんだろ」
「…ストーカー?」
警戒心を強めて彼を見た
私たちは暫く見合ってそして糸が切れたように笑い出した
そして時間を忘れて話し合った
「あ、今日なんとか流星群なんだった…みにいかねぇ?いいとこしってんだ」
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