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昨日の事はなにもなかったかのように
朝のリビングは静かだった。
いつもの席におきざりにされた
私の朝ご飯がただ、温かさを主張するように湯気がたっていた
あの子のためのご飯
学校へ行かなくちゃ…
行きたくないけれど
しょうがない。
あたしの席だけ孤立された世界みたい
椅子に座って小説に読み耽る
先生も、クラスの人もあたしが見えないみたい…
…透明人間。
そんな…感じ
回りの声がなくなって
回りの世界がなくなって
灰色の中にたった一人
色のない世界に迷い込んだアリスみたい…
気付けば回りに知っている世界は広がっていない
ウサギの穴にまっ逆さま
落ちた先には何があるか分からない
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