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「え、あ…はい。こんにちはっ…」
ドレスを纏った彼女の姿にあっけに取られていると店の奥からさきほどの彼がポットとカップ、ソーサー、クッキーの入ったバスケットをトレイにのせてゆっくりと笑みを浮かべて来た。
「さぁ、いただきましょう」
「そうだね」
彼がトレイを置くと同時にドレスの彼女は優雅に私の右隣の席に座り私に笑みを向けた。
彼がカップに紅茶を注ぎ私の前に出す。知らない香り高い紅茶の香りが薔薇の香りの室内と混ざる…いや、混ざったのではない元の店内の香りはこの紅茶の香りだと気付いた。
「あなたのうさぎを見て店に入ってきたんですよ」
クッキーを小皿にとりながら彼女に言った
「あら、そうなの?嬉しいな。あ、そうそう。私は黒蝶だよ宜しくね」
彼の言葉ににっこりと笑みを浮かべて私の方を見ると思い出したかのように自己紹介をして私にも自己紹介をさせるかのように首をかしげて私を見る。
「えっと…うさぎです」
とっさにニックネームを告げて頭を下げた
「うさぎさんですかー、可愛らしい名前ですね。私はトールです宜しくお願いしますね」
「あ、あたしのうさぎ見てここに来たんだよね?」
「あ、はい。とても可愛いうさぎだったし…その」
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