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お父さんから逃がすように東京へ俺を行かせた親戚は、一言だけ呟いた
「…っすまんかった…」
「見て見ぬ振りをして…すまんかった……っ」
罪悪感に苛まれ、歪む親戚の顔が見えてどうしようもないほど嬉しかった
他人同様の扱いではない言葉が
どうしようもないほど嬉しかった
「叔父さん…助けてくれてありがとうな?」
欲しかった言葉や愛は もらえなかった
叔父さんや叔母さんはくれたけど
お父さん お母さん
俺は貴方たちから欲しかったよ
そして俺は 気が付いた
好きなら、大切なら
逃がしてはいけない
捕まえて 閉じ込めて
ずっと一緒にいさせればいい
かつてお父さんに そうされたように
ただ、違うのは
全力で俺は愛すから
例え一方通行な愛でも
それは確かに愛なんだ
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