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他愛の無い話をしながら歩いていると何時のまにか目的地に辿り着いた
高階は手慣れた様子で野菜や肉を買っていく
袋の中には……
人参・玉葱・じゃが芋・肉……
何となく見当がついた
「高階、お前何作るつもりなんだ?」
「カレーライスですっ!」
…………当たった…
在り来たりだがまぁ晩ご飯の定番みたいなもんだからな
「カレー……か
そういや最近食ってねーな」
「絶対美味しいの作りますから楽しみにしてくださいね」
にっこりと、高階は云った
* * * *
高階が作り始めて彼此一時間……
台所には美味そうな匂いが立ちこめる
当の高階はと云うと鼻歌を歌いながら鍋を掻き回している
因みに俺はできるまで待ってる――…
「っと、先輩出来ましたよ」
テーブルには綺麗に盛り付けられたカレーとサラダ
しかも二人分………
「高階………」
「はい?」
「お前……
家で食ってくのか?」
「はい、いけませんか?」
キョトンとした表情で高階は答えた
「悪くはないが……」
「だって先輩が気に入るかどうか心配だし…
だから……俺…」
今まさに高階の状態はアレだ……
捨てられまいと粘る子犬…
……みたいな目
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