1人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
『お昼、いつもの所で待ってますねっ!!』
階段を上り重い扉を開けるとそこにはお前がいる
‐青空と屋上と君‐
雲一つ無い晴天
日常茶飯事と化している昼の時間
俺は今日も屋上に来る
「あっ先輩!こっちですよ」
フェンスに寄り掛かりながら手を振っている
俺の日常茶飯事…
高階と屋上でパンを食う事
「今日は色々買ってきましたよ~」
高階の隣に腰掛けると袋からは様々な種類のパン…
「先輩は甘いのが苦手だから…
はいっ焼そばパンにコロッケパン!」
高階は俺にパンを渡すと
自分のパンを食いはじめた
「………随分と甘そうなのばっかだな」
「甘いの好きですから!
チョココロネにクリームパンにメロンパンみんな好きです」
笑いながらチョココロネに噛りつく
パンを食い終わって床に寝転んでいると高階が話し掛けてきた
「今日もいい天気ですよね」
「そうだな…」
相槌を打ちながら俺は眠気に誘われた
「いつもと変わらない空も
いつもと変わらない屋上も
先輩がいると…嬉しいんです」
日溜まりのなか高階が何て云っていたのかは分からなかった……けど
髪を撫でる大きな手と
甘い香は
俺を安心させた
「無防備な人だな……
あんまり可愛すぎると襲っちゃいますよ?」
屋上で過ごす時間は嫌いじゃない
甘い香のお前は……好きだ
(日常の中にも、幸せはたくさんある……)
最初のコメントを投稿しよう!