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ガラガラ──
「達也先輩!どうして部……」
平和な給食の時間に、またもや悠太が3年生の私たちの教室にやって来た。
しかし、私の姿を見て、四肢の動きが静止した。
「ちょっと…」
さっきのことを謝ろうと思い、悠太に近づいた。
「うわ、来ないでっ」
蛇に睨まれた蛙のように、少しずつ、微妙に後退りする悠太。
「だから、謝るって言って…」
「うわーッ!!」
陸上選手を圧倒的に凌駕する身の熟しで教室を飛び出す悠太。
「あっはっは。俺の後輩いじめるなよー」
バカにするように、たっくんが言った。
「うっさいなー」
私は不機嫌そうに、パンを口に頬張った。
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