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「ここはどこ?」
少女は暗闇の中を歩く。
自分でもどこをどう歩いているのかさえ分からない。
ふと顔を上げ、遠くを見ると小さな光が見えた。
「この暗闇から出れる出口かな。」
そう思いながら光に向かってまっすぐ走る。
少女が走る度に光はドンドン近づいてくる。
光の中に飛び込んだ。
すると、あたり一面真っ白な空間に入った。
「さっきとは真逆ね。」
辺りを見回していると、目の前に現れた刀を見つける。
「なんだろう?見た感じ日本刀っぽいけど…。絡まってる根っこはどこから?」
真っ白な空間にポツンとある、何色かの色。
鞘のない刀は白い地面に突き刺さっている。
もっとも、そこが地面なのかどうかもわからないのだが。
その刀を覆うようにどこからともなく、木の根が生えてきていて、刀は誰にも渡さないぞ、と言っているかのようだ。
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