水木 華子

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数分後 華子が居間に来た 鼻を啜りながら、目を赤くして、華子が居間に来た 居間に来ると、香織は 「落ち着いたか?」 と香織は華子に聞くと、華子は小さく頷き 「はい 少しは、落ち着きました でも、何故? 産む事を許して、くれたのですか?」 と華子は香織に聞いた 「許しては、おらぬよ 本来ならば、お前の顔を見るのも、いや、お前の存在を聞くのも耐え難い しかも、茂樹の子を宿してるとすれば、尚更、お前が憎い 憎いが、生まれて来る、その子に何の罪があろうか いや、生まれ来れば、尚更、辛いのはその子だ それでも、産むと言うのであれば、産めばよろしかろ 産むのであれば、その子の行く末を、少しでも見守りたい 最後の茂樹の子のなぁ まぁ、年寄りの冷や水だ 外で生活出来るまでは、この年寄りを母親だと思って頼ってくれ」 と香織は華子に言い、頭を下げた 「何で、堕ろせと? 私を試したのですか? なぜ?」 と急に志雄らしくなった、香織に華子が強い口調で聞くと 「信じられぬわなぁ 華子っ‼ 試した訳ではない その子を堕ろそうが?堕ろさまいが? わしの知ったことでは無い ただ、子を育てると言う事は、両親が健在でも、生半可な事ではない ましてや、親の居ない華子なら、その大変さが身にしている筈だろ だから、聞いたのじゃ 試したのではない」 と香織は鋭い視線で、華子を睨みながら言い、そして言い終わると笑顔に戻った 「さぁ、早く、お座り お昼を食べたら、病院に行きますよ」 と香織は華子に優しく言い、香織は食事をし始めた 華子も椅子に座り、食事に箸を付け始めた 「ピ~ン~ポ~ン🎵」 と家のインターホンのチャイムが鳴った 香織は立ち上がり、インターホンに出ると 「奥様っ‼お迎えに参りました」 と華子を連れて来た、富樫と言う中年の男が、インターホンに向って言うと 「御苦労様っ‼」 とインターホンに、向って一言、言うと、インターホンを切った 「保険証と母子手帖は、持っているわよね」 と香織は華子に聞くと 華子は、ジーンズの後ろのポケットから保険証と母子手帖を香織に見せた 「じゃ、行きますよ」 と華子に香織が言い、台所脇にある、お勝手口を開け香織と華子は、外に出た 外に出ると、富樫と言う、中年の男が待っており 「奥様っ‼ こちらでごさらいます」 と富樫は言うと、家の裏手から、人目を気にしながら、富樫の後を二人は追っていった
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