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ユーラシア大陸の東部に位置する小さな島国、日本。
そこのある都市の小さな商店街に、若い男女が二人仲良さげに歩いている。
少年の方は、カジュアルな格好で、黒髪をわしゃわしゃと掻きながら歩いている。
一方、少女の方は動きやすさを重視してか、Tシャツにミニスカートと、ラフな格好でなにやら機嫌が悪そうに男の隣を歩いている。
一見してみればよく見るカップルのようだったが、彼らの場合は少し違っているようだった。
「まったく…戻ってきたはいいけど…何で家まで遠い所につくのよ…。」
少女の方は、風に揺れているセミロングほどの黒髪をおさえながらぶつぶつと呟いている。
「仕方ないだろ…?俺の家だったら由真が何か気まずいかな~…と思ってわざわざこっちを選んだんだから。」
少年は特に反省した風を見せずにそう言い放った。
「空の家の方が近くて良かったわよっ!!私はそういうことは気にしないって前に言ったでしょ!
ってかそこで悩むなら私の家にしなさいよっ!」
由真と呼ばれた少女は、眉を上に吊り上げながら隣にいる少年に向かって罵倒するような口振りで言った。
「だって、それだと俺が気まずいじゃん?」
空と呼ばれた少年は軽々とそう答えると、疲れたように肩を回し始めた。
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