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俺は目を見開き、汗をダラダラかいていた。
そこはベッドの上じゃなく、床だった。どうやらそのまま寝てしまったらしい。
「クソ……ッ。今さら……こんな夢……」
夢見も悪く起きた俺は、朝ごはんも食べずに大学へとでかける。
「ん?あそこにいるのは……」
大学に着いた俺は早速椎名さんを見つけた。
だが、その表情は暗く壁に寄りかかった状態だった。
「椎名さん…?」
たまらず声をかける。
すると彼女はビクッとして振り向く。
「あ……高槻くんかぁ……おはよ!」
彼女は微笑み、いつもの表情に戻る。
「椎名さん…元気なさげだったけど……何かあった?」
「え?別になんでもないよ?大丈夫…」
明らかに様子がおかしい彼女だが、俺はあの力を使わない。
そう決めてるからだ。
大事な人、好きな人にはあれ以来力を使ったことはない…………
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