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始マリの日
<P!P!P!P!P!P!>
ピッ!
布団の中、
重いまぶたを擦りながら
目覚まし時計を止める。
(今日も同じ夢か…
しかも鮮明でハッキリと覚えてる。
二度寝でもしよ。
楽しい夢見れるかな…)
すると階段の方から声がする
「夏休みだからって
いつまで寝てるの!!
雅之君が玄関で塾一緒に
行こうって待ってるわよ!」
少年の母親のようだ。
「げっ!?もうこんな時間かよ!!」
目覚まし時計は午前9時を指そうとしている。
「夜中のゲームが悪かったな……」
寝癖の頭をかきむしってあくびをする…
「何やってんのよ!
急ぎなさいよ!!」
母親からの最終警告だ。
少年は気の抜けた返事をしベッドから飛び起きた。
急いで寝巻きからTシャツ、Gパン、靴下と慣れた手つきで着替え
学習道具を持ち食パンを口にくわえ玄関へと急いだ。
玄関の扉を開けると
夏の清々しい空の下
夏の眩しい日差しで
輝いている自転車と
帽子を被った少年がいた。
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