モテ期

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モテ期

愛が指さしたのは紛れもなく、隅田だった 今まで隅田は小さいから大丈夫!って思ってたのに、 隅田が、 隅田が… モテてる…!! よく見ればフェンス越しに真面目っぽそうな女の子の集団が頬を染めながら隅田を見てる…! えぇー?! あれ、愛がどこか行くみたい そう思って付いて行くとその女の子の集団に向かっていた 集団の前に行くと愛は仁王立ちで隅田を指さし 「あの人誰?」 って言っていた… 何だ、この子は 一瞬驚いた顔をするも落ち着きを取り戻したのか一人の眼鏡の女の子が眼鏡をクイッとあげながら言った 「一年の…隅田君のこと?」 愛の格好に多少ビクつきながらも話す 「隅田君って言うの?! てかタメなんだ! かわいー」 女の子の言葉を聞くと目を輝かせ続けて言った 「何でアンタらが知ってるの?」 真面目系に恋は無縁… そもそも真面目系と爽やか系が恋に落ちるのはオカシいと、愛は疑うような目でその女の子達を見た 「あら、知らないの? 隅田君は成績も優秀みたいよ」 その言葉に更に目を輝かせた愛は言った 「まじ?! すごーい! まるで王子様みたい…」 うっとりする愛に女の子達は続けて言う 「それだけじゃないんですよ! 隅田君は優しいんですっ!」 今度は眼鏡の子とは違う、ショートの子が口を挟んだ 「きゃー! すごい! 王子様ぁ…」 やばい… 愛が隅田にホレたら私ピンチじゃん! などと思っている矢先 ♪~~♪~ 愛の携帯が鳴った どうやら電話みたいでこの場から少し離れて電話に出た
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