思いつきから 全ては始まる

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思いつきから 全ては始まる

―5月1日(火) ―16:10 探偵部部室 「合宿……ですか?」 「そう! あさってから GWでしょ?」 「まぁ そうですね」 「だから ある探偵の事務所に泊まり込んで 事件解決を手伝うの。 そうすることで 探偵としての力を養うのよ!」 由美先輩は 人指し指を天高く掲げた。 「合宿か……」 由美先輩に呼び出されたから 何かと思ったけど…… 「でも それって 校外活動ですよね? 確か 天文学園は校外活動の費用は 個人負担だとか……」 「ご心配には及びません」 「さ、さくらさん……!?」 いきなり ソファーの影からひょっこりと さくらさんが顔を出した。 「その為に わたくしがいます」 さくらさんは 自慢げに平な胸を張った。 そう言えば さくらさんは 探偵部のスポンサーだったな。 「せっかくだから 行こうよ」 「どうせ することないんでしょ? いいじゃない」 「敏樹……彩乃……」 こいつら……いつの間に ― 「まぁ いいか。 みんなで 行きましょう」 「やった~~! あ! いのかっちゃんにも訊かなきゃ……」 「ここにいるよ」 すると いつの間にか煙草を吸いながら新聞を読んでいる伊能先生がいた。 「今の話 聴いてたでしょ?」 「いいんじゃないか 合宿。 オレも 保護者としてついていくからよ」 「やった!」 由美先輩は 浮かれていた。 でも 何かまた 嫌な予感がする… 何も起きなきゃ いいけど…… 「早速 明日から行くわよ~!」 でも 浮かれている由美先輩って 何か珍しいな。 何か あったのかな……?
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