第一話『弔うべきは我が不幸』

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「離さんかい、この変態が!!」 「変態とは失礼な、先に仕掛けたのはそっちだろ?」 「うっさいバーカ!!」 ミトの減らず口に少しムカついた誠二は、腕を縦に振って揺らす。 「うわぁ!やめんか馬鹿ッ!!」 「少しは反省しなさい」 「うわぁぁぁぁ止めて~!!」 数分後、ミトが降参してきたので誠二は手を離してやった。 ミトは地面で少し休んだ後、背中についた羽根で誠二の目線まで上がる。 「で、今日は俺の抹殺計画実行日か?」 「ふんっ、そんなん違うに決まっとるわ!!」 「えっ?じゃあ何で……」 「はははっ!!引っかかったな誠二!!」 そうミトが言った瞬間、誠二は背後の気配に気づく。 (しまっ……後ろを……!!) 背後に居た者に誠二は、一撃をくらい気絶させられた。 そして気づけば磔に……色々と脚色しすぎかもしれないが……、まあそんな所だ。 「相当、脚色してるだろうが!!」 「えっ、そう?」 「さっきから、五月蝿いですよ!!」 丘の上でそんな会話が続くが、その光景におかしな部分が一つある……。 磔にされた誠二の横で、棒にぐるぐる巻きにされたミトがいた。 「てか、何でお前がそうなってんの?」
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