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「ふっ……俺っちも騙されたのさ……」
「あっ、そう」
少し呆れ気味に誠二は笑う、しかし、ミトが何故ぐるぐる巻きにされたのか……それを簡潔に説明しよう。
『これで準備完了』
『此方の準備もばっちりよ!!』
『いや~静堂院のお嬢には色々とお世話になりました』
そう言ってミトは頭を下げる、そう首謀者の静堂院 志都美に。
『気にしなくて結構、此方も茜を倒す事ができるのだから』
(やはりか、俺っちに協力してきたのはその為か……!!)
ミトは薄々、感づいていた。
自分は茜を呼び出す為に使われたと(実際の餌は誠二の方だが)。
(ならば、静堂院のお嬢には此処で倒れて貰わねば……)
ミトは背中を向けた志都美に襲いかかる。
『静堂院のお嬢!!覚悟!!』
『はっ、不意打ち!?いきなり何を……』
『アンタには此処で倒れて貰うぜ……姉御と俺っちのラブラブ生活の為に!!』
そして……その死闘の結果、ミトは敗北してぐるぐる巻きになった。
「と言う訳じゃ」
「ちょっと待て、何だこの脚色しまくりの話は!?」
「事実じゃい!!嘘は言っとらん!!」
その発言が既に嘘臭い……何より、ラブラブ生活の為って何だよ!!とか誠二は思う。
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