第一話『弔うべきは我が不幸』

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ミトは慌てて、縄から抜け出そうとしているが、丁寧に固結びされていて抜け出せない。 何故、ミトがそんなに慌てているかと言うと……二人の戦闘はもっぱら重火器などで、さっきから流れ弾が飛んできていた。 「まさか……ここまで危険だとは……!?おい!!誠二!!」 「ん?どうしたミト?」 「何でお前はそんなに冷静何じゃ!?」 「慣れてますから」 「そ、そうか……?」 ミトは誠二が不便に思えてきた……それにしても激しい戦闘である。 一切、銃声が消えない。 それどころか激しさが増している。 ミトはずっと茜の肩や傍に居たので、流れ弾の心配が全く分からなかったが……今は分かる。 「うわっ!!誠二ィィィ!何とかしろ!!」 「アハハッ!!無理」 その笑顔は最高に輝いていた…… ミトは考える、コイツは何か信じてるのか?弾が当たらない……みたいな。 そう思った瞬間、弾がミリ単位でかすめていく。 (無いな……これじゃない!?) 誠二は明後日の方向を見つめて、とても遠い目をしていた。 (はっ、そうか!?その場に居ないかのように……!?よしっ俺っちも……) 遠い目をした瞬間、巻かれている棒に三発命中。 (全然、効果無いやんけぇぇぇぇ!!)
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