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その光景を見ていた二人は呆然としていた、何故なら……。
あの男に少しだけ、希望を持ってしまったからだ……。
(終わった……完全に希望が無くなった……)
茜が撃ち落とした瞬間、二人の顔は絶望に変わり、何とも言えない。
それよりもアイツの悲惨さに、軽く同情してしまった。
「なぁ、誠二……」
「何だ、ミト?」
「俺等は此処で果てるんやろか……?」
ミトは涙を流しながら誠二に聞く、志都美の新術で場はまさに地獄に変わっている。
誠二は無言で目をそらす。
「終りじゃあ!!もう、死ぬんじゃああああ!!」
「お、落ち着け……強敵よ」
冷静さを失い、泣きわめくミトの後ろにほふく前進で希望がやって来た。
「い、生きとったんか……ジョニー!!」
「ふふふっ……あの位では死なないさ!!」
「と言うかどういう関係だ、お前等?」
「その話は後だ、神楽坂ボーイ!!」
ジョニーは立ち上がり、持ってきたナイフで誠二の縄を切った。
磔状態から抜け出した誠二は、手首を擦ってジョニーに礼を言う。
「助かったよ、ジョニー」
「礼はいらないぜ!!」
「と言うよりどうやって入ったの?」
誠二には気になった、空間凍結されているのにジョニーは居る。
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