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京屋と呼ばれたその男は誠二の親友……もとい悪友である。
誠二本人は只の腐れ縁だと言うが、全くもってその通りである。
京屋 清十郎。
誠二とは幼稚園からの仲で、文字通り馬鹿!!である。
学力は良いのに馬鹿!!である。
「清……朝から五月蝿すぎるよ……」
「済まん、誠二。耳にでもキたか?」
「キてないよ…」
清十郎の耳を指す動作に誠二は首を回して、ソッポを向いた。
「おっ!気分を害したか?それならば謝ろう……Sorry、Sorry、アイアム'総理!!」
「……三点」
「私は二点かな」
「NO――ッ!二人共厳しすぎる!!」
これが京屋 清十郎という人間である、誠二にとってかけがえなくも無い友である。
しかし、楽しく話を続ける事は出来なかった……
清十郎の背後に鬼の形相で立っている、担任の河崎。
この後、清十郎は職員室で説教を受けるのだ……ズルズルと引きずられて教室から居なくなる。
もう見慣れた光景だ、なんせ毎朝やっている。
其処が馬鹿な所だよな……
一方、校門で別れた茜は教室で……静かに本を読んでいた。
料理本のようだ、こうしていると普通の女の子にしか見えないが……ご存知の通り、彼女は……――
――魔法少女である。
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