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まあ……だからどうした、って感じだけどね。
とにかく魔法少女なのだ。
そして窓の外から、その姿を見つめる一羽のカラス。
「姉御~…何で料理本なんか……アイツに弁当を作る気ですか~……!!」
血涙を流しながらミトは茜を見つめている、因みに茜は既にお弁当を誠二に渡していた。
それを知らないのは、ミトだけである。
「くそったれがあああああ!!今日を奴の命日にしてやらあ!!」
そう叫びながらミトは飛び去った、ミトが飛び去って行った後……茜は窓の外を見つめて……
(雨が降りそう……母上、洗濯物ちゃんと入れてくれるでしょうか……)
と、洗濯物の心配をしていた。
じきに嵐が来るとは思いもせずに……。
一時間目を終えた誠二は、自分の席でぼーっとしていた。
「ああ~……まったく授業が頭に入らなかった……」
誠二は朝の事がとても気になって、授業に集中できないでいた。
朝っぱらの光景が未だ、脳裏に焼き付いている。
電柱の影からこっちを睨むミト……しかし、誠二が気になっているのはミトでは無い。
その後ろにいた、赤毛の少女。
(あれって絶対、志都美だったよな……)
志都美……誠二は赤毛の少女を知っていた。
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