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『いや、だから!
昔は一緒に遊んでたよね!』
……知らんなぁ……
自慢じゃないが記憶力には自信無いぞ。
『そっかぁ…まぁ仕方ないなぁ…
でもケンちゃんだろ?』
「お前の言うケンちゃんとやらと同一人物とは限らないが、間違い無くケンちゃんだぞ。シンちゃん。」
『【覚えてるんじゃ無いかよ!!!】』
すまん。ちょっとした意地悪だ。
こいつは松嶋 信次。
マツシマ自動車のボンボンだ。
親父はその当時主任で現在は工場長、一応面識はある。
『あ~懐かしいなぁ、一緒に良く遊んだよなぁ』
…確かに、周りの親は大会社の社長息子って事で敬遠されていたっけ。
俺は立場とか全く気にしない性格でむしろシンちゃんを子分扱いしていた……
…おぉ、俺の記憶も大したもんだ。
「…シンちゃん、喉渇いた。ジュース買ってきて」
『【いきなりパシリ扱いかよ!!】』
冗談だ。
シンちゃんのリアクションは面白いなぁ。
「…あんた。幼稚園の頃と変わってねぇよ…」
お前もな!。
『な~に、面白そうに話してるの?』
みのりがこちらへやって来た。
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