❤スロット❤

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「7,7,」 涼子は最後のリールをもったいぶって回している。 「涼ちゃん,ボーナスだね」 と、隣のタカさんが羨ましそうに言った。 そして、涼子は最後のストップボタンを押した。 「7」 涼子はボーナスゲームで、コインを増やしていく。 しかし、タカさんは朝から一度もボーナスを引いていない。 すると、涼子は自分の台からコインをつかんで、タカさんのトレイに載せた。 「涼ちゃん……いつも悪いね」 「困ったときは、お互い様だよ」 と言うと、涼子は、コインの箱を抱えて席を立った。 それに気がついたタカさんの言った。 「両替かい?」 「うん」 「さすがだね……プロはそぅじゃなきゃいけないよな」 「だって、勝って帰れば負けないんだよ」 「おお、その言葉、メモっておきます」 と、タカさんは、手のひらに書く真似をして言った。 「ほどほどにしないと突っ込むだけだよ」 19歳の涼子は、毎日、このパチスロ店に通っている。 常連客の間では、アイドル的な存在だ。
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