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「なぁ…忘れんといてな」
「バカか。当たり前じゃん」
勇二は今にも泣き出しそうな顔して…
忘れんといてなって…
忘れるわけないじゃん。だって勇二は僕の…僕の…
「なぁ…奈緒、チャリ飛ばして海でも行こか…」
「えっ」
「やから海にでも行こかって!高校、最後の思い出作り」
「ぅん」
僕は勇二のチャリの後ろにまたがり、勇二の肩に手を置いた。こうして2人、ニケツするのも最後なのかな…。
勇二はただ自転車をこいでいた。
沈黙のトキが流れた。
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