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「…て言うこと!さっ、急いで急いで。」
ワンコが跳び跳ねたりしながら竜也を急かす。しかし、竜也は納得しない。
「はっ?学校?勉強?やなこった!第一俺が[うん]って言ったのは、眠たくて面倒だから言ったんだ!だから俺の意思じゃねぇ!」
そう言うと、竜也はまたベッドに寝そべり二度寝しようとした。すると、
「…でも学校には、人が集まるんだよ。人が集まるって事は強い奴も集まるよ。」
ワンコが言った。
竜也は少しピクッと反応したがまだ布団の中だ。
「しかも、可愛い子とかも居るんだよ?もしかしたら、竜也より強い奴もいるかも…」
「…上等だ!そこまで言うなら、行ってやろうじゃねぇか。」
竜也が起き上がった。ベッドから降り、ワンコが持っていた学生服に着替える。
この時、ワンコが(やった!)と言いながら、小さくガッツポーズしたのは誰も知らない。
着替え終わり、時間を見てみた。
「…なぁ。ワンコ。急げって言ってたけど、何時までに着けばいいんだ?」
ワンコは笑いながら言った。
「やっと行く気になってくれた!…あっ時間は7時半までだよ?」
…ちなみに今の時間…
…7時40分…
完全に遅刻だ。
すると竜也は急ぐ事なく、ご飯をちゃんと食べてから家を後にした。
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