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だが体が思うように動かない勝海は防戦一方になっている。
しかし神谷の攻撃は激しく、さすがに勝海の両腕も限界に達していた。
「…タフな野郎だ!…くたばれ!」
神谷が棒立ちする勝海に近づき、勝海のみぞおち辺りに向かって後ろ回し蹴りをしてきた。
勝海は避ける事が出来ずにモロに当たってしまった。
ガシッ
「…なっ」
勝海は倒れそうになった体を神谷の足を掴みもとに戻した。
「…てめぇ離しやが…」
「…俺は…おめぇらなんかに負けられねぇんだよ!」
勝海が神谷に渾身の力を込め、あごにアッパーを喰らわす。
神谷の体が少し宙に浮いた。
そこに、腹目掛けもう一撃!
神谷は地面に横たわり失神していた。
「…くそ…油断した。…すぐ気を抜くのは俺の悪い癖だな…。」
勝海は頭をかきながらボソッと言った。
すると回りにいた不良共は…
「…嘘だろ!神谷さんがやられた…」
その一言に辺りがざわめき初め、いきなり蜘蛛の子を散らすように逃げて行く。
勝海は神谷を見ながらこう言った。
「…こいつそんなに強かったのか…?…あっそうだ、竜也とかの事忘れてた!晃は…」
周りを見てみるがやはり居ない。
とりあえず勝海は、竜也の病室に向かって行った。
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