東京少年
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おそらく、お母さんとの今日の会話は、今ので最後だろう。お母さんが帰ってくる頃、僕は寝ているし、僕が学校に行く頃には、お母さんは寝ている。 次、会話するのはいつになるか分からない。でもそれはいつものこと。ごく当たり前の日常で、別段思うことも……ない。 ないはずなのに……僕は同情するような目で見た福沢諭吉を、グシャグシャにしてポケットにねじ込んだ。
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