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『琴美は決まってるの?』 『うん。【美琴】。名前の順番変えただけ』
……ある意味凄い。それなら本名さらけ出してもいいだろうと思ったのはアタシだけじゃないハズ。
『由紀乃は決まった?』
ここまでくると若干不安になってくる。アタシは由紀乃に救いを求めた。
『決まったかも』
『え?じゃぁアタシだけ決まってないの?』
これは困った。アタシは無い脳味噌をフル稼働させて思い付く名前を挙げてみた。…が、二人がアタシを呼び間違えてしまったら元も子もない。琴美のネーミングセンスを疑わなければ良かった、と思いつつ名前を決めた。
『決めた』
『もう?園子決めるの早いね』
…由紀乃がビックリした顔でアタシを見る。早いのは当たり前。名前を捩っただけなんだから。
「では、オープンします。皆さん配置に着いて…、新人さん達は名前決まったかな?」
ヤバい。完全に店長の話そっちのけだったわ。反省しなくちゃ。
「決まってまぁす」
琴美が軽い足取りで店長の元へ歩み寄って行く。…若干頬の赤みが気になるところだけど。
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