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屋上。「ツバサどーしたんだよ。何キレてんだよ。」「キレてなんかねーよ。」「じゃあどーしたんだよ。」「おまえ口軽いから言わねぇ(笑)」「俺全然口軽くねぇよ。誰にも言わねぇから教えてくれよ。」「わかった。あいつ・・・・木村・・・・俺の死んだ母ちゃんにそっくりなんだよ・・・・。」「ツバサ・・・・」そう・・・・俺の本当の母親は俺が小学生の時に借金取りに殺されている。学校帰りの途中にある大きな倉庫・・・・。そこは俺の通学路でいつも通っていた。小学四年の春、いつも通り学校が終わりフツーに帰っていた。すると母ちゃんが借金取りに無理矢理引っ張られ倉庫に入って行くのが見えた。俺は息を殺して入り口から覗いた。数名の男に体を押さえ付けられて一人の男に銃を向けられている母ちゃんが見えた。助けようと倉庫の中に飛び出した瞬間。男がそれに気付き母ちゃんの額に銃口を突き付けなんの迷いもなく一気に引き金を引いた。母ちゃんは俺の前で即死だった。今でも忘れられないあの光景。横たわる母ちゃんの額からは大量の血が吹き出していた。
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