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さかのぼる事十数年。
私がほんの小さな小学生だった頃。
私はたびたび祖母のところへと遊びにいっていた。
その頃は無邪気で、素直に喜び、遊び、話し、触れ合っていた。
困らせたりしたけれど、思えばあの頃がもっとも祖母が喜んでくれた瞬間だったのかもしれない。
それから数年後、僕は少し変わっていた。
大人になりたくて、少し背伸びしていた。
無邪気に遊ぶことを拒絶した。素直に喜ぶことを拒絶した。孝行なんて、もっと大きくなってからすればいいと思っていた。
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