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それは左右対称であり、人体力学上もっとも使いやすい銃である。その名はP90。ペルーで起きた日本大使公邸人質事件で同国特殊部隊が使用したことで有名だ。またこの事件ではオブザーバーに警視庁SATがついていた。弾倉や、安全装置からのセミオート、フルオートへのセレクターレバー移行の確認を忘れずチェックした。
足にはレッグホルスターと呼ばれる拳銃入れにグロック26を挿入した。マガジンは2つ専用のマグケースに入れた。これで準備完了だ。
通常警察特殊部隊はH&K社のMP5を使用するが、抗弾ベストの普及で、ますます9mm弾の『被疑者の体を貫通しにくい』から『抗弾ベストも貫通しにくい』へと変わりつつあるため、アメリカ合衆国の警察機構や要人警護官(シークレットサービス)はP90を使っている。
準備出来たものから専用車輛通称カマボコへ乗り込んだ。
河田は手が震えてるのが分かった。なんてことだ、ビビってる。そう思っている間にカマボコは走り出した。
急にカマボコは止まった。河田は眼を開けた。いつの間にか眠っていた。もう現場に着いていた。
「おい、みんな起きろ。」
そう言ってみんなを起こした。カマボコを降りると、コンビニ前の駐車場であり、野次馬もかなりいた。
いよいよ実戦だ。河田は一人笑みを浮かべた。
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