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いつの間にか彼の周りには沢山の人がいる
彼が当たり前のように言う言葉が皆の不安を取り除く
本人 その事に全く気付いてないけれど
彼の事をなにも知らない人は皆彼を避けて行く
たまに声をかける人が決まっていう台詞
「可哀想に」
どうして可哀想と言うのだろう
自分の事を可哀想だと思った事なんて一度もないのに、
ある日彼はベッドの上
声を出して笑いながら 皆とおしゃべり
皆も笑顔で でも泣きながら
彼と別れの時を過ごす
いつかの少年は自分のみた素晴らしいものを彼に話してきかせ
いつかの女の人は彼のためだけの歌を歌う
自分のために涙を流してくれる人がいる事を 彼は嬉しいと思った
静かに目を閉じながら
彼は最後に呟いた
「幸せな人生だったよ」
(ある幸せのかたち)
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