疎まれた者の生涯

4/4

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
いつの間にか彼の周りには沢山の人がいる 彼が当たり前のように言う言葉が皆の不安を取り除く 本人 その事に全く気付いてないけれど 彼の事をなにも知らない人は皆彼を避けて行く たまに声をかける人が決まっていう台詞 「可哀想に」 どうして可哀想と言うのだろう 自分の事を可哀想だと思った事なんて一度もないのに、 ある日彼はベッドの上 声を出して笑いながら 皆とおしゃべり 皆も笑顔で でも泣きながら 彼と別れの時を過ごす いつかの少年は自分のみた素晴らしいものを彼に話してきかせ いつかの女の人は彼のためだけの歌を歌う 自分のために涙を流してくれる人がいる事を 彼は嬉しいと思った 静かに目を閉じながら 彼は最後に呟いた   「幸せな人生だったよ」 (ある幸せのかたち)
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加