夏木立

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      ずっと昔から常に感じてた兄貴からの好意。     兄弟だからだと思ってたけど、もしかしたら違う意味があるのかもって思い始めたのは、戯れにされた初めてのキスの時。       お互い酔っ払ってたけど、空気が変わる瞬間を確かに感じた。           それから2年余り、色々あって、ひたすら考えて、俺の中で仮定は確信になってた。     だから問い詰めた。あの日、兄貴の本心を聞くまで引くつもりなんてなかったんだ。       否定されても信用なんて出来なかった。   愛されてる自信があったんだもん。       俺って傲慢★               やっと兄貴の気持ちを知って、自分の気持ちも知って、通じ合えたはずなのに。           兄貴はそれ以上を求めてこないんだ。        
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