一章

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重い足取りで体育館に向かう途中で女の子に話しかけられる 「あの‥」 誰だろう?自分の後ろに並んでるってことは同じクラスだ‥高校生になって五か月が経つが誰一人として同じクラスの人の名前を覚えていない 『‥…何?』 「‥いや‥昨日途中からいなかったでしょ?‥体大丈夫かなぁって‥…」 『‥大丈夫だよ。大体早退なんていつもしてるだろ?』 「そう‥なの?」 やっぱり私なんていてもいなくても同じだ‥早退したって誰の気にもならない 「私‥一昨日転校してきたから」 『‥そうなんだ…』 「‥あなたお名前は?」 『‥愛桜』 「愛桜ちゃんか。可愛い名前だねぇ!」 『‥…』 「私咲夜っていうの。よろしくね。」 咲夜はニッコリと笑って手を差し出す 『‥…』 愛桜はそんな咲夜を無視して体育館に入る。‥と同時に 「牧原さん!!」 昨日の女先生が愛桜に向かって叫ぶ 『‥またあんたか‥』 愛桜は呆れたように呟く 「またあんたかじゃないでしょ!!あなた!昨日私が言ったこと覚えてる?」 『…知らない‥』 「知らない?」 愛桜は無視して去って行こうとする 「待ちなさい!!」 先生は愛桜の腕を強く掴む 『いっ‥た!!』 「あなた!自分が‥」 『話せよババァ!!』 愛桜は掴まれた腕を強引に振りほどく 「なっ!」 "パシィ!!" 先生は愛桜をひっぱたく 『‥なに…すんだよ‥クソババァ!!!』 「いい加減にしなさい!!」 『はぁ!?意味わかんねぇよ!!いつもいつもうぜぇんだよ!あんた一体私の何!?』 「あんたの‥進路を‥」 『うぜぇんだよ!!私は私!!あんたはあんた!!もう私に構うなよ!迷惑なんだよ!!』 愛桜は持っていたバッグを床に叩きつけて体育館を出る 「何処に行くの!??」 『‥…‥』 愛桜は無視して体育館を出る
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