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小さい頃はよく笑う子だって言われた
だって幸せだったもん
お母さんがいてお父さんがいてお姉ちゃんがいて
よく4人でご飯食べに行ったよね
何食べても美味しかったなぁ
私があまりにも美味しそうに食べるから3人ともつられて食べるけど…
「やっぱりマズ~い」
お姉ちゃんはすぐ箸を置いた
お父さんはブスッと恐い顔をしたまま腕組みしてる
お母さんは少し頑張るけど結局止めて私に言うの
「体壊すから食べるのやめなさぃ」
美味しいのになぁ…
私が未練がましく見ているとお父さんは立ち上がって
「帰るぞ!」
とさっさとお店を出て行く
「あんたのオススメはいつも嘘ね」
嘘じゃなぃよ
だって姫ちゃんが教えてくれたんだよ
ここは美味しいから絶対オススメだって
しかも美味しかったじゃん…
「お母さん、陽菜の舌おかしんじゃなぃ?これが美味しいなんてさぁ」
「帰るわよ」
お母さんはお会計しに行ってしまぅ
「最悪~だからあんたの言うお店に来たくなかったのよ」
お姉ちゃんは私を睨んで行ってしまった
私の名前は陽菜
小学六年生
太陽の下で咲く菜の花のよぅに可愛く優しく逞しく育って欲しいからってお父さんが付けてくれたの
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