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「………はあ」
突然、笹川が大きなため息をついた。
不思議に思って笹川の方を見ると、さっきと打って変わってにっこりと私を見ていた。
……やば、かっこいい…
…………じゃなくて!
「な、なに？」
「松田ってさ、俺のこと好きだろ」
「…………っっ!?!?!?」
にっこりとした表情を崩さないまま、笹川は衝撃的な一言を私に告げた。
だって好きなことが本人にバレてるなんて間抜けすぎる……
わけがわからなくなってきて、目に涙が溜まる。
「っ、うー……っ」
「なに泣いてるわけ」
いつもの笹川なら
『大丈夫!!?』
って言ってくれるのに。
目の前にいるこの人は誰ですか……。
俯いて泣いていると、不意に上から影が差した。
なにも考えずに上を向いた瞬間、クイッと顎を掴まれて。
「お前、キスしたことねえだろ」
「へ……っん!」
言うが早いか、私の唇に温かいものがぶつかった。
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