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「松田、おっはー」
「あ、笹川~おはっ☆」
朝からドキドキしております、松田陽菜(マツダ ヒナ)です。
何故って?
何故って……そりゃ…
昨日の席替えで、入学した時から好きだった彼の隣の席をゲットしたから。
「へへっ」
「キモいよ、陽菜」
私がニヤケた瞬間、頭上から声が降ってきた。
顔をあげると、私の親友、前川星羅(マエカワ セイラ)が私を呆れたように見ていた。
「きっ、キモ……?」
「ひとりでニヤケるのはねー」
星羅はケラケラ笑いながら私に言ってくる。
「星羅、酷いーっ」
「酷くないない、ね、笹川?」
「ん?」
と、星羅はガサゴソ鞄の中をいじっていた笹川に声をかけた。
すると、笹川はジッと私を見て
「……怒るよりは、ニヤケる方が俺は好きだよ?」
ってニパッと笑いながら言った。
ただ、笑っただけなのに私はボッと赤くなってしまう。
てかてか!!好きって、好きって!
やっぱり笹川最高!!
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